保守系と破壊系
【平和と民主主義を考えるための覚え書き】Vol.039
戦時体制に向かいつつある日本。
良識・理性ある意見をネット上に増やしていかねばなりません。
民主化勢力よ、団結せよ!
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s(・・;) 青井清です。まぐまぐさん経由の皆様、初めまして。
少し前から、まぐまぐさんから発行許可が下りてから発行する
つもりで、発行を抑えていた分があります。
今回のは我ながら自信作なので、後ほどアンケートを実施しますので、
ご意見ご感想などお聞かせ頂ければ幸いです。
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朝日新聞コラム「風考計」若宮啓文(論説主幹)(2006年1月30日)
渡辺恒雄氏 ブレーキ踏んだ保守のドン
上記記事は、月刊『論座』2月号で渡辺恒雄氏と対談した若宮啓文氏が書いたものである。
(渡辺恒雄氏が靖国神社の公式参拝がなぜいけないのか語った対談。
朝日とナベツネが共闘!と話題になった対談です。)
このコラム、渡辺氏が主導した読売新聞の保守化路線を述べた後、次のように続けている。
だとすれば、渡辺氏が踏んだ今度のブレーキは、自らも関与した言論状況の右傾化が行き過ぎて、危険水域に入ったと見てのことではないか。
東大総長だった故・林健太郎氏がよい例だが、かつては「反共」のタカ派でも、満州事変以後の日本の行為を不当な「侵略」だったと認めるのが知識人の常識であり、節度であった。
上に引用した部分の「知識人の常識であり、節度」を、「良識」と言い換えることもできるのではないだろうか。
インターネットの普及によって、特に匿名掲示板に顕著であるが、現実の社会では「良識のない意見」としてはばかられるような意見・身もフタもない本音丸出しの言論がもてはやされるようになってきた。
『嫌韓流』やその類の本が売れていることなどがその良い例である。
例えば、職場やビジネスの現場で、或いは地域社会でも、ムッとするようなことがあってもすぐにストレートに感情を爆発させるわけにはいかない。後々のことを考えて波風立たないようにその場を納める。これが良識ある態度といえよう。
国と国の関係もそういった良識ある態度を持たねばならない。簡単に戦争をするわけにはいかないのである。
ネット上、特に匿名掲示板では相手も分からないし自分も匿名なので書きっ放しで済むこともあり、色々と勇ましいことが書ける。しかし、現実に人と人、国と国が関係する現実の社会では“良識のない意見”であり、到底通用するものではないのである。
当ブログの前書き(上部のタイトルの下の部分)や以下のエントリー
■[メモ]特定アジアへの考え方 http://d.hatena.ne.jp/minshushugisha/20060115/1137333125
でも記しているので参照して頂きたいが、憎しみ・怒り・憎悪を増幅させても何の解決にもならないのである。
その行き着く先は争いや戦争である。
そして争いや戦争が始まれば、何の得することもない。
軍需産業など特定の産業に携わっている者は得をするだろうが、しかし何らかの知人・友人は必ず戦争で犠牲になることは確実である。
戦争が始まれば、ほとんどの人が苦しむのである。
確かに相手からは嫌われているかもしれないが、そこを卑屈にならず何とか戦争という不幸な事態を避けて外交的努力で解決しようとするのが最も理性的で良識のある態度ではないのか。(これをビジネスの現場に置き換えてもいい。腹が立つ顧客でも簡単に暴言を吐けるものではない。増してや国と国の関係においてや。)
第二次世界大戦前ならばそういう態度(武力に頼らず外交的努力をする)は難しかっただろうが、現在は国際協調で軍事衝突を避けようという国際認識ができつつある。
先のアメリカがイラクに攻め込んだ際も、小泉は真っ先にポチ宣言をして賛成していたが、ヨーロッパ諸国や中国・ロシアなど世界の大勢は武力侵攻反対だったのである。独裁者ブッシュのせいで世界は一歩後退した。しかしそのブッシュも現在は就任以来最低の支持率となり、レイムダック化している。これ以上人類の進歩を後退させてはいけない。
憎しみ・怒り・対立を煽れば、行き着くところは争いである。
争いが始まれば非常事態である。何らかの犠牲や支障が出るのは当然である。
争いや非常事態を避け、日常の生活に大きな変化を行わず、日常の生活を維持させていくこと。元来、これこそが“保守”と言われる立場ではないだろうか。
そして日常の生活を激変させる最も大きな要素が“戦争”である。
戦争が始まれば今までの日常の生活を維持させていくのは不可能である。
長時間パソコンやゲームをすることもできないであろうし、テレビや映画も制限されるかもしれない。
食生活も質素になるし、エネルギー危機も深刻になる。寒くても暖房を我慢し、熱くても冷房を我慢することも必要になるかもしれない。
“保守”的生活を破壊するものが戦争なのである。
とすれば、“保守のドン”である渡辺恒雄氏が戦争の美化を否定し、戦争責任の検証記事を連載し、戦争を肯定する靖国神社の公式参拝を否定するのは当然のことといえる。
産経新聞にせよ月刊『正論』や『諸君!』にせよ、そうした点は踏まえていたはずなのに、いまは「侵略」だったとすら認めぬ言説で覆われがちである。
戦争を肯定するタカ派マスコミやタカ派売文家・御用学者は自らを「保守」と名乗っているのであろうが、その実は日常の生活を破壊する戦争を煽っているのである。
日常生活の“保守”ではない、“破壊”を目指しているのである。
それならば、“保守”の看板は偽りではないか。“保守派”の肩書きを外して“破壊派”を名乗るべきである。
保革伯仲と言われた時代は遠き昔の話となり、今は革新派は少数派と転じ、保守が圧倒的多数となっている。
しかしこの保守を、良識を持つか持たないかで2つに分て考えることができるのではないだろうか。
すなわち、渡辺恒雄氏のように戦争を否定して平穏な日常生活を守ろうとする良識を持った“良識的保守”と、現実社会での対人関係に当然必要とされる良識を持たずに本音丸出しで憎しみ・怒り・対立を煽って日常生活を破壊して戦争をもたらそうとする“良識のない保守”即ち、“生活破壊派”である。
ついでに言うと、この“生活破壊派”も、小林よしのりや西部邁のような“反米保守”ならぬ“反米破壊派”と、小林よしのりが“ポチ保守”と批判する“親米保守”ならぬ“親米破壊派”に分けられるのではないか。
ともかく、特定アジアへの憎しみ・怒り・対立を煽って日常生活の破壊を招くような争いや戦争を肯定している連中は“保守派”ではなく、“破壊派”とでも言うべきものである。
(関連リンク:★阿修羅♪掲示板より )
渡辺恒雄氏 ブレーキ踏んだ保守のドン(アサヒコラム風考計)
http://asyura2.com/0510/hihyo2/msg/638.html
Re: ナベツネの同期生で漱石研究家の伊豆利彦さんが<初心忘れずか 渡辺恒雄のことなど>を書いておられます。
http://asyura2.com/0510/hihyo2/msg/564.html
★阿修羅♪ > 【立花隆】朝日・読売の論説トップが批判 小泉靖国外交の危険な中身【Nikkeibp.jp】
http://asyura2.com/0601/senkyo19/msg/719.html
(追記)
朝日新聞社説2006年2月7日「風刺漫画 節度と寛容の心を持て」は、デンマークの風刺漫画に始まるキリスト教とイスラム教の対立について述べたものであるが、宗教問題に限らずあらゆる面に言えることである。「節度と寛容」のない愛国主義は危険である。
「靖国」と小泉首相―渡辺恒雄・読売新聞主筆vs.若宮啓文・朝日新聞論説主幹
↑この対談、単行本化されました。
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ふしぶじゑ日記 昨今の右寄り世論と古事記の天宇受売神(あめのうずめのかみ)
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天宇受売神(あめのうずめのかみ)の裸踊りのような、おおらかな反撃にこそ勝機があると、個人的には考えているが…。
このまま、排他的でヒステリックな“愛国”が跋扈するようだと、近いうちに第二の“昭和二十年八月十五日”を迎えてしまうのではないか。日本の現状を憂い、告発することが“自虐”などという意見が大手をふるっているのは、大本営発表の戦勝報道を鵜呑みにし、戦争に対して疑問ををとなえる意見を非国民とバッシングしたことと、いささかも変わっていないのではと思えてしょうがない。
黒田清の意志継ぐ新聞 うずみ火
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和食の伝統を守れ!
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s(・・;) 今回はいつもより少しばかり回答数が多かったです。
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