経済活動の“良識”
朝日新聞2006年1月31日のコラム「政態拝見」(星浩編集委員)
ホリエモン事件 「ご都合主義」自民の素顔映す
では、『世界』95年3月号に掲載された経済学者宇沢弘文の対談から引用している。
宇沢氏が米国シカゴ大学で教えていた65年。同僚で、規制緩和の急先鋒のフリードマン教授が興奮して話した。英国ポンドの切り下げが近いと見られていたので、シカゴ市内の銀行でポンドを買収して儲けようとしたら、窓口の担当者が「ノー、我々は紳士だから、そういうことはできない」と断ったのだという。フリードマン氏はカンカンになって
「資本主義の世界では儲かるときに儲けるのが紳士なのだ」と大演説をぶった―。
宇沢氏はフリードマン氏について「人間の尊厳を否定して自分たちだけの自由を主張する」と批判。一方で、大学教授の申し出をきっぱり拒んだ銀行員のモラルを高く評価している。
なかなか興味深いエピソードです。
私はどちらかというと、フリードマン氏の主張に否定的な意見で、銀行員や宇沢氏の意見に賛成する。
確かにフリードマン氏の主張にも一理あるが、全員が全員そのようなことをやりだせば世界は滅茶苦茶になるだろう。
←こんな本を書いているようです。
各人が各々勝手に「自由」を主張すると滅茶苦茶になってしまうのとおなじように、良識・モラルといった自制が必要である。
このコラムでも述べられている。
違法な経済活動が罰せられるのは当たり前だが、合法であってもモラルに反する金儲けは慎むのが「紳士」だ。
このコラムでは、大企業に成長したライブドアはモラルが必要であったし、「稼ぐが勝ち」の堀江社長はそこまで考えが及ばなかったのだろう、と続いている。
強力な組織の指導者には、それにふさわしい見識が必要だ。
とも述べられている。“見識”も“良識”と似た概念の言葉である。
武部幹事長は堀江批判の火の粉を払うために当時の岡田民主党代表も堀江前社長に接触したと「反撃」したところ、
しかし、岡田氏は堀江前社長と会って、支援できないと即断したのだ。「選球眼」は岡田氏が上だったことを露呈してしまった。
いや、こんなことがあったのか。知らなかった。岡田前党首はもう忘れられた存在になって影が薄いが、今の党首よりはるかにマシだったのではなかろうか。
話がそれてしまったが、経済活動にはモラルが必要で、皆が皆裏技的な抜け穴を取ろうとすると、滅茶苦茶になって経済活動が成り立たなくなってしまう。
例えば、竹中国賊大臣(竹中平蔵)(竹中大臣)(竹中総務相)が住民票を日本とアメリカの間を行き来させて住民税を払っていないのは良く知られたことである。
確かにそれは法律違反ではないのだろうが、では多くの人がこの方法を真似すればどうなるか。
税収が劇的に減り、日本は立ち行かなくなってしまう。
現在日本では、税収が足らないので「消費税率アップはやむなし」キャンペーンが行われている。
何と愚かなことか。竹中国賊大臣のようにズルをして住民税を払っていない者のために税収が減り、その分を消費税率アップで埋め合わせしようとしているのである。
竹中や小泉の目指す社会は、こういったずる賢い一部の者だけが得をしてごく少数のボロ勝ち組(儲け放題で税金を払わない)と大多数のボロ負け組(収入は少なく重税が取られ放題)に階級を固定化させる、21世紀型階級制社会なのである。
真面目に正統的に働いている者が報われる“民主的”社会を取り戻さねばならない。
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