憲法九条は押し付けではなかった……という仮説

【戦争前の記録】Vol.008 発行部数:28部
  戦時体制に向かいつつある日本。
   同時代に生きる当事者として日々思うことなどを徒然と
    後々の世のために記録していきます。
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憲法九条は押し付けではなかった……という仮説】
 
 いずれこのメルマガのタイトルを「平和と民主主義について考える覚え書き」
と改題するつもりです。驚かないで下さい。
 
 さて、最近、憲法九条は押し付けではなかった……という仮説を目にしたので、
覚え書きしておきます。
 
 少し前の朝日新聞の日曜読書面に、
『昭和の三傑―憲法九条は「救国のトリック」だった』
  堤 堯 (著) 集英社インターナショナル (2004/04)
昭和の三傑 憲法九条は「救国のトリック」だった
 
という本の書評が掲載され、何だか気になって切り抜いておきました。
 
 たまたま月刊WiLLという雑誌を読む機会があった(2005年3月号)のですが、
その雑誌の一番最後で、上の本の著者自身が、この仮説について述べていました。
 上の本と雑誌の論文の関係はよく分かりません。
 本のダイジェストという位置付けか、本の続編という位置付けか、それとも
別個として位置づけていいものか。
 
 本については読んでいないので分かりませんが、雑誌に掲載された論文は、
なかなか刺激的な論考でした。
 
 現物はここにないし、記憶も薄れてきているのであまり詳しく紹介することはでき
ませんが、幣原喜重郎吉田茂は、日本がアメリカの戦争に巻き込まれるのを防ぐため、あえて憲法九条を書き込んだ、というのです。
 
 だから現行憲法は日本人が日本のために作ったものであり、アメリカの押し付けではない、という仮説でした。
 
 細かなことには検証が必要ですが、こういった視点から考える見方というのも
憲法を考える上で必要でしょう。
 
 堤堯といえば、「諸君!」「文芸春秋」編集長、「週刊文春」編集局長を歴任してきた
(アマゾンの著者略歴より)という、バリバリの文春人です。
 上に紹介した朝日書評で宮崎哲弥が書いています。

「文藝春秋」時代はタカ派と目されていた名物編集者が、彼等の事績を論じ、称える。時代の移ろいを感じさせる。

『昭和の三傑』は是非とも読まなければ、と思っております。
 
 ところで、上の論文が掲載された雑誌月刊WiLLとは?
 
 元『週刊文春』編集長・花田紀凱が編集長をしています。
 花田紀凱文藝春秋社退社後、朝日新聞に移籍して新雑誌を創刊、話題を集めましたが、今またこのような雑誌を出しています。
 
  月刊WiLL  http://web-will.jp/
 
 最新号の2005年4月号の特集は、「朝日新聞を裁く!」とか。
 またいつもの連中のいつもの言説の繰り返しか。
 完売店続出につき緊急増刷決定!だとか。
 
 朝日新聞の悪口を書けば売れる。
 朝日新聞の悪口を読めば元気になる。
 朝日新聞の悪口を言えばガス抜きになる。
 朝日新聞を叩けば愛国インテリになったつもりになれる。
 朝日新聞を叩けば愛国インテリと見なされ、原稿依頼が増える。
 
(状況)不景気で日本人に自信と元気がなくなった時代
(方法)朝日新聞を悪の代名詞と見なして叩く
(効果)出版者にとって……本を売る手段となる
    書き手にとって……名と原稿を売る手段となる
    読者にとって ……自信と元気を取り戻す覚醒剤的効果をあげる
 
 朝日新聞を叩けば楽して儲け、元気になれる。楽なものさ。
  
「ア、ノンキだね」
 
 朝日新聞を批判しているようでいて、その実朝日新聞がないと飯のタネに困るという、朝日に寄生しているようなものではないか。
 こういった連中を
「朝日寄生売文家」という。
 
 
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※追記)
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 この当時は『戦争前の記録』というタイトルでした。
 ブログの引越しに伴って旧ブログから転載し、旧ブログ分は削除しておきます。
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