議員タレントの登場と今後の性格の二極分化

【平和と民主主義を考えるための覚え書き】Vol.030 発行部数:42部
  戦時体制に向かいつつある日本。
   同時代に生きる当事者として日々思うことなどを徒然と
    後々の世のために記録していきます。
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【議員タレントの登場と今後の性格の二極分化】
 
 それにしても杉村太蔵議員である。
 こんな野郎は以前ブログでも書いたように
「小泉ク○ガキ・ア○ガキ軍団」
と切り捨てておくつもりであった。

(参照)
ヒトラー・ユーゲント小泉チルドレン
  http://d.hatena.ne.jp/minshushugisha/20050921/1127393774
■[メモ]粗雑乱造の小泉ク○ガキ・ア○ガキ軍団
  http://d.hatena.ne.jp/minshushugisha/20050922/1127477236

 ところが意外なフィーバーぶりに放置処理したままではいかなくなって、改めて
コメントする気になったのでお付き合い願いたい。
 
 先日、職場の食堂で昼食を食べていると、たまたまつけられていたTVで杉村太蔵
特集をやっていた。
 実施したアンケートの結果を発表していたが、意外と好意的な意見が多いようで
ある。
 まあ、先日行われた選挙でも、独裁政権信任の票がわずかばかり多く、民意を
反映しない小選挙区制の弊害で独裁政権が地すべり的な勝利を収めたこともある。
 このように政治的に末期的な現代日本、何が起こってもおかしくはないので、
いかにク○ガキ・ア○ガキ議員であっても支持されることもありうるのだろう。
 
 この番組では、杉村のたどってきた経歴を紹介。
 中学や高校では人気者で、彼がいるとクラスの雰囲気が明るくなり、彼中心に
クラスが動いていた、という元クラスメイトの証言が紹介されていた。
 
 私は、この元クラスメイトの証言がキーポイントだと思う。
 確かに彼には人をひきつける何かがあり、雰囲気を明るくさせ、彼中心に周囲を
動かす才能があるのであろう。
 そんな雰囲気がTVを通じても伝わってくるので、彼に対する好意的な意見が
出てくるのであろう。
(そういえばNHK大河ドラマ義経』でも、源義経には人をひきつける魅力があり、
それが兄・源頼朝北条政子の嫉妬を受け、要注意人物となる設定である。)
 
 確かに政治家の資質として、人間的魅力は必要である。
 政策第一なのは当然だが、それだけでは勝てなく、支持を集めることができない。
 選挙にはある種人気投票的な要素もある。
(それが政策では最も優れている日本共産党が選挙で勝てない一因ではなかろうか。)
 
 しかし杉村に至っては政策はまるでなし、タレント的資質だけという本末転倒の
状況である。
 
 タレント議員という存在がある。
 他の分野で名のある著名人やタレントの類が選挙で立候補して議員になった存在
である。
 
 杉村はスポーツ(テニス)やお笑いが得意ということなので、それらのタレント
議員ということか。
 いや、職業としてはアルバイト扱いだったということであるし、テニスも大学
中退で辞めたそうだから、彼の場合、何かに専念して極めたというタレントでは
ない。中途半端に生きてきて人生に目的を見出せなかった若者である。
 
 ところが、国会議員になって注目を浴び、人気を得ることになった。
 彼にとっては、国会議員になることがタレントとして活躍するための条件だった
のである。
 その点、タレント議員とは順序が逆なので、呼び方も逆にして
 
  “議員タレント”
 
とでも呼んでおく方が妥当であろう。
 
 政治家の資質が全くないくせにタレント性だけはある(しかも家は地元の有力家
である。決して毎日の糧を心配する庶民階級ではなく、浮世離れした上流階級で
ある。)杉村に対して世論は好意的のようである。
 政治家になるには政策よりもタレント性が重視される世の中となってしまった。
 
 今後、どの分野でも本末転倒式に“タレント性”が重視される世の中となるの
であろうか。
 
 就職活動においても“タレント性”が重視されるようになるだろう。
 手に職の必要な職人や、研究能力の必要な研究者はそうでもないが、会社人生に
おける営業活動は元来、学力よりも対人能力が必要とされている。
 実際、営業活動にはタレント性が第一である(体験談)。
 
 そうなると大学受験でも、就職率の維持も必要であるし、受験人口の減少による
競争率の低下によって、学生確保が必要となってくる。
 そうなると、推薦入試だとか面接だとかの名目で、タレント性のある学生の確保
が必要となるだろう。
 受験や就職には学力よりもタレント性の養成が必要となってくるのだろうか。
 
 小泉“改悪”は、経済の分野では結果的にごく一部のボロ勝ち組と大多数の
ボロ負け組への二極分化を生み出す。
 
 これと似たようなことが、人の性格においても言えるであろう。
 
 杉村のように、教養や学力はなくても体力があってタレント性のある性格は
どこへ行っても歓迎されるボロ勝ち組。
 
 一方、タレント性に欠ける性格の者は苦しくなるのではないか。
 
 また、不況などの色々な要因により、メンタル面に不調を訴える人が多くなって
いる。
 ブログやメルマガを見ても、そのようなことを公言して自分の病状を題材にして
書いている人もいる。
 引きこもりやニートといった問題も出てきている。
 このような人々は、杉村のようなタレント性のある性格とは対極の存在であろう。
 
 人の性格は複雑であり、そう簡単に2つにきっちりと分類できるものではない。
 だから勝ち組と負け組にはっきりと分けられるものではないが、それに似たような
状況になるのは確かであろう。
  
 このようなことを書いて負け組性格に厳しいことを書いてきた私であるが、
私はどちらに属するかといえば、もちろん完全にボロ負け組に属している。
 今回のエントリーは被害妄想的に・自嘲気味に書いたものである。
 
 小泉“改悪”は、負け組に厳しいのである。
 小泉“改悪”を支持している人々も、社会福祉や弱者救済を敵視して、負け組に
厳しい傾向がある。
 
 このまま小泉“改悪”が支持され、続けられれば、人の性格においてもボロ勝ち
組とボロ負け組に二極分化の傾向が出てくるのではなかろうか。
 性格による選別である。
 
 性格の多様性が認められず、全員が明るく元気で権力に従順でいることが強制
される時代。
 
 そんな時代になっても、いいんでしょうかね?
 
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開始:2005年10月02日/締切:2005年10月10日18時
投票数:4件
 
 ★コメント
2005年10月02日04時25分08秒 お名前:.
「豚に真珠」「猫に小判」「日本人に日本国憲法」「日本人に議会制民主主義」
 ジョージ=オーウェルの『1984』のビッグブラサーをマルクスとみたて、イングソックを共産党とみたて批判する輩がいるが、そっくり、ビッグブラザー小泉純一郎、イングソックを自由民主党としてお返ししたい。
 逆ユートピア。戦争は平和、無知は幸福・・・
動物農場』が日本の国会に相当する。
 
2005年10月03日00時55分22秒 お名前:.
「戦争は平和」「自由は服従」「無知は力」これが『1984』(オーウェル)の中に出てくるイングソックのスローガンです。
 古典ですが、今の小泉時代を見事に言い当てている。
 20年遅れて日本ではオーウェルの時代が来たのです。
 オーウェルイートン校を特待生で入学し、卒業、その後はビルマ(英国植民地)で警察官になったという人物です。頭脳明晰。極めて正常な人物です。
 
2005年10月03日16時15分19秒 お名前:半共分子
 なんでも、杉村議員の「暴言」の一つに、「憲法九条は素晴らしいのでその精神を世界に広めたい」というのがあるそうで、彼は、社民党共産党新社会党推せん無所属で出るべきだったのかも知れません。
「カイカク錠」が毒であることも知らないんですよ、きっと。
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>.さん
 オーウェルの『1984年』は、名前だけしか知りません。
  1984年 (ハヤカワ文庫 NV 8)
  http://d.hatena.ne.jp/keyword/1984%c7%af?kid=15367
 この寄せられたコメントや、はてなやアマゾンでのレビューを読んでいると、これはぜひとも読まねばと改めて思いました。
 
>半共分子さん
 杉村議員が憲法九条について、そんなことを言っていたとは知りませんでした。
 なぜマスコミはこの発言を紹介しないのでしょうか。
 しかし、小泉チルドレンは状況次第でコロコロ変わるから油断できません。
 川条しかなどは、民主党から立候補して小泉批判の歌まで作っていたそうですから。
 佐藤ゆかりも、日経新聞で小泉郵政化を批判していたというし。
 (参照) http://d.hatena.ne.jp/minshushugisha/20050829/1125313415 
 杉村議員が今後も護憲派を貫いていけるのであれば、見直すことにします。
 
 しかし、杉村議員のような自覚のない人を政治家にして税金で教育しながら膨大な税金を使って数々の特権を与えるとは。
 日本にはそんなに余裕があるものか。
 また、こんな自覚のない人が政治家になると、その分だけ貴重な護憲派議員が減るということも重要です。
 ゆとりある社会には、時にはムダというのも必要です。
 しかし、護憲派議員の数も、税金も、そんな余裕をかましていられる状況でしょうか。
 
(推薦サイト)
 杉村太蔵という男
  http://atkinson-web.hp.infoseek.co.jp/atkinson/taizo.htm
 
 ⇔TBさせて頂きました⇔
『独り言ブツブツ 半共分子のつぶやき』
 半共分子さんの意見には共感することがほとんどですが、杉村議員に対する意見は正反対。
 他に私がよく行くブログでは、三四郎さんも好意的のようです。
 好意的なTBがたくさんついていたので、恐れをなしてTBは自重しておきました。
 こんなことで議論していては護憲派統一戦線はもっと無理になるだろうから、
お互いの意見は尊重しておきましょう。
  http://blog.so-net.ne.jp/hankio/2005-09-27-1
 
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独裁が 選挙の後に 待っていた
 民意を正しく反映しない詐欺的選挙制度により、与党は不当に多くの議席を奪い取った。
 
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