自分なりの問いと選択肢を考えよう
UTSプロジェクトで久しぶりにトラックバックアンケートをやっています。
■Under the Sun -HOME-
緊急アンケートです!【日本の国防について】(7月21日0:00締め切り)
http://utshome.exblog.jp/2786548/
■Under the Sun -EQT-
緊急アンケートです!【日本の国防について】(7月21日0:00締め切り)
http://utseqt.exblog.jp/2786092/
■あなたが考える、この先、日本がとるべき国防の方向は?
http://clickenquete.com/b/r.php?Q0000036Cc4a3
私も一時はとらばアンケートを行っていたのですが、最近は時間的余裕がないため、実施できません。
それはともかく、この選択肢でピッタリくるものがなく、どれを選んでいいものか困っておりました。
こういう微妙な問題はマークシートテストのように決められた選択肢から選ぶのではなく、論述問題的・小論文的に記述的に回答する方がいいのではないかと思っていました。
そう思っていたところ、
■再出発日記 「日本の国防」アンケートについて
http://plaza.rakuten.co.jp/KUMA050422/diary/200607140000/
で、鋭い指摘がされました。
でも私はミサイル発射があったからといって、「脅威が生まれた」「国防について考えねばならない」とは全然思えないのです。いや、脅威はあります。脅威は前からあった。だからこそ、ブログでも時々平和について発言しているのです。
……実際こっちのほうでとんでもない不幸が訪れる可能性のほうが高い。そっちのほうの「防衛」をおざなりにして、なぜ性能の悪いミサイルのことを考えなくてはならないのか、もうこっちの「脅威」は待ったなしでやってきている。そのことのほうが私には怖い。
気持ちはわかります。
世の中はなんか浮かれたように、防衛なんちゃらっとか言っている。それに対する冷静な発言をしなくちゃいけない、アンケート趣旨にはそのような意図もあるのかもしれない。けれども、私はこのアンケートに答えることは、「ミサイル発射によって突然脅威が起きた」ということを認めるのではないかと思うわけです。
また、このエントリーでのコメント欄での哲0701様の指摘
本当の「国防」とは「ひとりひとりの生命を
大事にすること」だと思います。
その為には医療、食料、自然災害など日常の
ことをきちんとすることだと思います。
そうした視点があまりにもなさすぎます。
ももっともです。
■映画と出会う・世界が変わる
危険がいっぱい!■今、そこにある危機
http://plaza.rakuten.co.jp/cinemaopensaloon/diary/200607130000/
脅威は前からあった。しかしそのことは気付きにくい。
北朝鮮のミサイルは目くらましで、その他の脅威は依然存在し、着々と進行しているのでした。
動きのあるミサイルにとらわれていて、そこまで気付きませんでした。
こういった冷静な意見が必要でした。
そして、今後もこういった姿勢が必要でしょう。
また、『華氏451度』様のブログのエントリにも、布引洋様の興味深いコメントがありました。
全文は当該エントリーで見て頂くことにして、共感できる部分を引用。
■華氏451度 UTSで「国防」アンケート実施中――私にとって国防とは
http://blog.goo.ne.jp/bebe2001pe/e/f06fd6ac5800cd290cf5b156240743b4
第三に『外国が攻めてきたら』の設問が間違いで、世界第二の経済大国が攻められる可能性より、攻める可能性の方が遥かに高い。
第四に軍隊の本質を間違っている。軍とは本来国民を抑えるもので、余裕が出来た時には他国に侵攻する。
(中略)
こんなアンケートが今出てくる現状の、問題点こそ議論すべきでしょう。
何時も思うのですが、正しい質問は、質問された時点で大方は正しい答えが出ています。
間違った質問からは、間違った答えしか帰って来ず、正しい答えは、正しい質問からしか出てきません。
興味深いことですが、いつもは悪い連中とつるんで民主化勢力のブログにちょっかいを出しているキンピー氏(なりすましでなく本人であるのなら)までが
>第四に軍隊の本質を間違っている。軍とは本来国民を抑えるもので、余裕が出来た時には他国に侵攻する。
憲法9条のキモはこれだと思うんですよ。
これを国民がいかに監視し、コントロールするか。
国権に対して武力による紛争解決をしてはならない。国権は武力を常備してはならない。
ここをキチンと抑えたいですね。
と、良識的なコメントを。キンピー氏は民主化勢力ブログにちょっかい出すのをやめて、こんなことを発言していくべきです。
また、『アルバイシンの丘』様の指摘も加わりました。
■アルバイシンの丘 UTSのアンケートについて
http://papillon99.exblog.jp/2806054
しいて言えば,0番の選択肢を作って欲しい(欲しかった?)それは例えば次のような選択肢になるだろう.
0.「侵略されたらどうする?」という設問自体をなくすよう,最大限の努力をする.
(『同時に「国際的警察力」の理念構築と創設を図る』を付加するかどうか,あるいは
別の選択肢とするか,は別途検討の余地があるが.)
最も警戒すべきは自国の権力者達である.それを選ぶのは国民の選挙だろうが,実際には金をもたらす勢力のために権力は動く.敵対関係を作ればたくさんの税金がお金をもたらした連中に還元される.こういう構図は皆さんには言わずもがなのことだろう.
『相手から侵略されたらどうする?』という前に,『権力が暴走したらどうする』,『暴走しないようにするにはどうすればいいか?』の方が重要な問いかけだ.そう,かつての記事にも書いたように,『敵は自国内にいる』のである.このような考え・危惧は日本国憲法の理念の根本に横たわっていると考える.私はこの理念に深く賛同する.
以上のように考え,私は今回のアンケート自体に含まれる問題点をここで挙げる.それは,対立軸を『自国』対『どこかよその国』のように無自覚に設定していることである.その対立軸は『国民』対『自国の権力』という対立軸に置き換えるべきだと思う.そして,『自国の国民』と『どこかよその国の国民』は対立軸ではなくて,『互いの自国の権力を警戒する同志』と見なければならない.念のために再度書くと,国家が必要か不要か,という議論はここではまったく意味が無いことを指摘しておく.
なるほど。こういう考えもできるのか。
アンケートをきっかけにこういった議論が出てきたということ自体が収穫でしょう。
華氏451度
その「問題点」も、アンケートが出て来たからこそ改めて「議論の必要性」を感じることができた、と言えましょう。
papillon9999
しかし,憲法9条を考えることとは,こういうことを考えること,でもあるわけですよね.「9条を守る」というだけではほとんど無力で無意味でしょう.そこであえて「護憲派」たちの意識を揺さぶるために,UTSが仕掛けた,と考えられなくもありませんね.(深読みかなぁ?)
布引洋
UTCは親切にも、模範解答を出来るようにアンケートを考え付いたのかも知れません。
当ブログの過去の記事やコメントを整理して、一つに纏めれば、可也強力なアイテムになりそうです。
よく言われることですが、アンケートは質問の方法や選択肢によってある程度結果を誘導することができます。
私も昨年の911選挙の直前、
「私はあなたの意見には反対だ」という場合
(A)「あなたがそれを言う自由は命をかけて守る」
(B)「あなたを国会から追放する」の2つの立場があるとします。
民主体制下の国民としてどちらを支持しますか。
などのアンケートを連発して行ったことがあります。
http://d.hatena.ne.jp/minshushugisha/20050827
http://d.hatena.ne.jp/minshushugisha/20050829
これらはアンケートの形を取りながら、実は小泉の危険性を指摘し、考えてもらうための問いかけであったわけです。
このように、アンケートには出題者の意図が出てくることがあります。
問題が複雑になるほど、純正公平なアンケートは難しくなります。
日本が直面する危機についてアンケートを行う場合、もし自分ならどのような質問文や選択肢を作成するか。
そんなことを考えてみることも意義深いことなのでは?
※布引様のコメントを読んで苦い経験を思い出し、キーワード【荒らされないために】を登録しました。
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