ノーベル賞と国立大学の独立行政法人化
◎しんぶん赤旗日曜版10月19日号より
■ノーベル賞 4人受賞
人類の福祉に貢献した人に与えられる世界的な賞であるノーベル賞を、日本人4人が同時受賞し、日本中がわきたっています。物理学賞には、素粒子物理学研究の南部陽一郎・シカゴ大学名誉教授、益川敏英・京都産業大学教授、小林誠・高エネルギー加速器研究機構名誉教授の3人、化学賞には下村脩・米ボストン大学名誉教授がほかの米国人学者2人と共同受賞しました。日本人の受賞者はこれで16人に。1つの賞を日本人3人が同時受賞するのは初めてです。3人の物理学賞受賞の意義を京都大学名誉教授の町田茂さんに語ってもらいました。
受賞対象の小林・益川理論は、30年以上前の研究です。
30年後もこのような基礎的な研究でノーベル賞受賞者が出るかと聞かれますが、このような息の長い研究がどれだけできるか、いまの行政のなかでとても心配になります。
国立大学が独立行政法人化されて、「経営基盤」などと強調される。
財界の人が理事になる。すると、早く成果があがる研究や、特許がとれる研究に目がいきがちです。
益川さんは独法化に最後まで反対を貫いていました。
地方大学などでは、いま独法化の悪弊が客観的に出てきています。
いま社会全体でカネもうけ万能主義の雰囲気が強いだけに気になります。
カネもうけの才覚ある人が、価値があり、能力が高いとされる傾向があります。
近ごろでは、小学生が“株屋さんごっこ”をするというではありませんか。
ポスドク(博士研究員)制度も、問題がたくさんあります。
若い研究者の多くが、数年の任期中に急いで研究成果を出さないと、就職できなくなる。
渡り歩かなければならないのも問題です。
目先の成果にしばられるのは、学問の本筋ではありません。
小林さんも、益川さんも、大学院生時代、研究の真っ最中で、ほとんど論文を書いていませんでした。
今回の受賞が示すように若い研究者をのびのびと育てる環境が、必要です。
2人もいろいろなインタビューなどで強調していますが、つくづく小学校からの教育が大切だと思います。
教育というのは、息の長い仕事ですからね。
s(・・;)
ノーベル賞の日本人受賞を機会に、もう一度国立大学の独立行政法人化について考えてみるべきではないでしょうか。
自公政権は国民生活全般にとって死に神なのですが、当然学問に対しても死に神政権なのでした。
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