日本人の心理のマイナス因子のはけ口
【平和と民主主義を考えるための覚え書き】Vol.010 発行部数：30部
戦時体制に向かいつつある日本。
同時代に生きる当事者として日々思うことなどを徒然と
後々の世のために記録していきます。
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ご愛読、ありがとうございます。
今回から当メルマガのタイトルを【戦争前の記録】から
【平和と民主主義を考えるための覚え書き】に変更させて頂きました。
ちょっとばかり前向きなタイトルになったと思います。
今後も今までのように、不定期に徒然と思うところを発信していきますので、
よろしくお願いします。
【日本人の心理のマイナス因子のはけ口】
不良行為をしている少年を見かけた時、「見て見ぬふりをする」と答えた
人が５割を超えることが、内閣府が19日公表した世論調査で明らかになった。
（３月２０日朝日新聞より）
３月２０日の朝日新聞に載っていた記事でしたが、ニュースソースは内閣府公表
の世論調査でもあり、色々なメディアで取り上げられ、結構話題になったニュース
です。
確かに、最近物騒になりました。
下手に注意すれば、ナイフでブスリと刺されないとも限らない状況です。
果たして私も注意することができるかどうか、やはり「見て見ぬふりをする」
のが現実なのではないか、とも思ってしまいます。
現実の世界でのこういった末法的状況に対する不満は、皆持っているのでは
ないでしょうか。
日本人の心理の中に、こんな状況ではいけない、駄目だ、腹が立つ（ムカつく、
という変な単語もあります）というマイナスの因子が充満しているのではないで
しょうか。
そういったもやもやしたマイナスの感情が、インターネットという匿名の状況
で悪い方向に発散されたのが、ネット上の荒らし・いやがらせ行為でしょう。
某巨大匿名掲示板（特に政治的カテゴリー）は、このような風潮に乗って大きく
なったのではないでしょうか。
そして、こういった日本人の心理のマイナス因子の不平・不満のはけ口は、どこに
向かうのでしょうか。
もしそれが戦後民主主義や憲法や教育基本法、或いは政権に批判的な意見といった
ものに向けられれば、戦争に向かって集団ヒステリー状態となります。
イラク人質自作自演説などは、そういった集団ヒステリー現象の代表例ではないで
しょうか。
http://sinrigakukenkyu.ameblo.jp/entry-999303b8131406a1ddd9e126eac4e124.html
上に紹介したブログでは、アニメ的なサイトのコンテンツの中にリベラルな姿勢を批判
するものを紛れさせて洗脳させる何らかの意図を持った者があったのではないか、という
疑惑を追及しています。
こういった方面には疎いので良く分からない部分もありますが、もしそれが本当なら
重大な問題ではと思います。
http://sinrigakukenkyu.ameblo.jp/entry-4a1a65060b0e20186619a43e0e7d4780.html
http://sinrigakukenkyu.ameblo.jp/entry-4aef6a2e16b4e72ba2d906f12f9905a1.html
それはともかく、社会が殺伐となり、経済が不景気になればなるほど、人々の不平
不満が大きくなり、ますます状況が悪くなっています。
そういったギスギスした状況では、理性的・理想的な意見は、暴力的な意見に押されて
しまうのではないでしょうか。
朝日新聞３月１６日の投書欄の意見です。
若者の凶悪犯罪が連日のように伝えられる。最も安全だと思われていた日本が、最も危険な国になりつつあるのだろうか。
急激に変化したのは、小泉首相が「痛みに耐えて欲しい」と呼びかけたのと時期を一にしている。「痛み」を「リストラ」ととらえた大企業は一斉に社員のリストラに踏み切った。首相の号令だからと、だれも異議を挟むことを許さない。そんな空気が漂った。
減らした人手は派遣社員で補った。今まで企業に根を張って社会とつながっていた市民の多くが根を切られた水草のごとく社会を漂った。卒業しても就職のできない若者で社会はあふれた。企業への愛着もなければ責任もない彼らにとって、社会はもはや自分とは隔絶された世界である。
本当に悪い状況を生み出しているのは何なのか。
不平不満をどこにぶつけ、どこを変えていくべきか。
煽り・荒らし・ネタに踊らされず、冷静に考える必要があります。
それにしても、ネット上で勇ましい意見を述べておられる自称愛国者の方々、
ネット上で「命を賭けて国を守るために戦う」などと言う前に、
現実の世界で少年非行を注意してみてはどうなのか。
その方が余程日本のためになります。
ネットで朝日新聞や護憲平和主義者を叩いたり戦争を肯定するのは何の勇気
も覚悟もいらないです。タダでできるんです。
もちろん、憲法から導かれる戦後民主主義や教育基本法の精神の方にも、少年非行
とどう向き合うか、対処するかという姿勢が問われています。
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