メルマガに見る世論の右傾化
【平和と民主主義を考えるための覚え書き】Vol.016 発行部数:35部
戦時体制に向かいつつある日本。
同時代に生きる当事者として日々思うことなどを徒然と
後々の世のために記録していきます。
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【メルマガに見る世論の右傾化】
ブログ『民主主義者の会』では過去に
他国のことを言う前にわが国を思え
http://blog.melma.com/00133342/20050516222820
論語読みの論語知らず
http://blog.melma.com/00133342/20050525222327
で、メルマガ発行者に見る右傾化現象を見てきた。
今回もそのシリーズである。
しかし今回のメルマガは今までの小部数で余り知られていない(と言えば失礼だが)
メルマガとは違い、3万部に迫ろうかというくらいの超メジャーな影響力のあるメル
マガである。
メルマガについて詳しい人なら大抵の人なら知っていると思われる、日経新聞の記事
から仕事のアイディアを見つけていこうという、ビジネス系のメルマガである。
ある日の編集後記のコーナーで石原慎太郎と田原総一郎の対談本
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4163557202/minshushugish-22/
(記載されたタイトルでは出てこなかった。この本のことだろうか?)
における、小泉首相の靖国参拝についてのくだりについて紹介し、
その点、伊勢神宮はれっきとした宗教法人です。政教分離の原則か
らいえば、靖国より伊勢へ参拝するほうがおかしい、といわないほ
うがおかしい、というわけです。(田原総一郎)
という発言を引用している。
田原総一郎がどういう文脈でこの発言をしたのか、田原が靖国や伊勢参拝についてどう
思っているのか私は分からないので、ここでは田原については触れないで、メルマガ発行
者のコメントについて述べる。
「何も考えずに靖国参拝を批判する人へのメッセージ」
と書いている。
筆者は、「何も考えないで」靖国参拝を批判する態度のみを批判しているのだろうか。
よく考えた上で、やはり靖国参拝に問題があるから批判しているのなら問題ないのだろうか。
それとも、靖国参拝を批判する人は「何も考えていない」と批判しているのだろうか。
また逆に、
「何も考えないで靖国参拝を応援する人」
についてはどう考えているのだろうか。
以下の記事で、靖国神社の様子を紹介した新聞記事を紹介した。
http://blog.melma.com/00133342/20050606215141
追記)
しんぶん赤旗日曜版6月12日号でも、靖国参拝に関する記事が何本か掲載された。読みごたえある内容であったので、関心ある方には一読をお薦めする。
靖国神社が一体どんな風に戦争を紹介しているのか知った上で靖国参拝批判の意見を批判して
いるのだろうか。
日頃の鬱憤を何となく中国や韓国に投影して
「けしからん!」
と言っているだけなら、それこそ「何も考えていない」のである。
このメルマガの筆者は靖国参拝を批判する中国や韓国に政治的意図があることは間違いない、
とも言っている。
しかし、靖国参拝を実施する首相や応援している連中にも「政治的意図」があるのである。
そもそも靖国神社は成立の過程からして、戦争遂行のために建てられたものである。
成立当初から「政治的意図」があった神社なのである。
一方の側の「政治的意図」のみをあげつらって、もう一方の側の「政治的意図」は問題に
しないダブルスタンダード。
それにしても、ビジネスをテーマにしたこのメルマガの筆者(ビジネス・情報起業勝ち組)
でも、靖国参拝に対してはこんな見方をしているのである。
中国や韓国が問題ではない。
日本人自身が考えるべき民主主義と軍国主義に関する、国のあり方に関する国内政治の問題である。
中国や韓国が反対するから賛成、という単純思考ではなく、民主主義と軍国主義についてどう思うか、どう選択するかという、日本人自身が解決すべき問題なのではないだろうか。
過去2回も述べてきたが、ビジネスや自己啓発をテーマにした、比較的教養が高いと思われ
るメルマガですら、発行者や読者の間にこのような意見が多くなっている気がする。
世論全体が右に寄っていることを象徴しているようである。
このような右傾化・軍国主義化の時代にどうすればよいのか。
(どうしたら良いでしょうね。)
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(旧サイトのエントリーに頂いたコメント)
仁@木偶の妄言 (2005/06/18 12:33:06)
初めまして。靖国問題について書いており、TBしようと思ったのですが、できないで、URLを残しておきます。
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