日本型終身雇用・年功序列制から21世紀型階級制社会へ
12月13日朝日新聞投書欄に、「会社は最高益 社員は消耗品」という投書が掲載されていた。
上場企業の中間決算で、過去最高の利益を更新する企業が相次いでいるとの記事が出ていた。
しかし、一サラリーマンの投書主にはそんな実感はないとのことである。
私の勤める会社(東証1部上場の製造業)では、数年前大幅なリストラを断行した。そしてその後は、正社員をほとんど採用せず、派遣社員を大量に入れた。また我々正社員にはサービス残業を強制しているのが実態である。月に50〜60時間、多い時は100時間にもなる。そんな状況での、最高益である。
一昔前、社会主義と資本主義を比べる言論では
社会主義には競争がないので人々は怠けてしまうのでいい商品はできない、
しかし資本主義は競争があるので活力が生まれていい商品ができる
と言われていた。
確かにその通り社会主義は資本主義経済に敗北し、なくなってしまった。
しかし資本主義が勝ったのか。
資本主義経済では、社員が働いた分は還元されるのが原則である。
ところが実際にはいくら社員が頑張って働いても還元されていない。
トヨタなどは空前の利益を上げていながら賃上げもせず、税金も払わない。
(参照)
■[しんぶん赤旗日曜版の魅力を探る]トヨタ法人市民税120億円減の怪
http://d.hatena.ne.jp/minshushugisha/20051211/1134487603
社員は働かされるだけ働かされて見返りがない。
これでは資本主義・自由経済ではなく奴隷制ではないのか。
競争に勝つために過酷に働かされるだけ心身が磨り減り、活力が失われるのであれば、競争がなくて活力がない社会主義と同じではないか。どちらの方がよりましなのか。
大多数の負け組とごく少数の勝ち組に二極分化される21世紀型階級制社会の時代が来る。
頑張って働いていれば昇給・昇進が予想された頃の日本型終身雇用・年功序列の方が遥かに人間的で良かったのではないだろうか。
今思えば日本型終身雇用・年功序列はユートピア的制度であった。
日本はユートピアを実現しながら経済大国という結果を出していた、と言えばあまりにも理想化しすぎるか。
この素晴らしい経済制度を変え、日本をアメリカに売り払おうとしている小泉や竹中は国賊ではないのか。
(追記)
上のことを書いた丁度翌14日、朝日新聞トップ記事
【経団連、賃上げ容認
春闘指針 横並びベア否定】
が掲載されて驚いた。
何はともあれ、ひとまず小さな前進であろう。
逆に考えれば、このようなような発表をされる以前は賃上げを否定していたということである。
資本家は経団連などを作って固く団結しているということでもある。
対する労働者も団結しなければ、足の引っ張り合いをしていては到底労働力を安く買い叩かれるということになる。
これは、自公与党が野合的選挙協力によって手堅く議席を獲得したことに対し野党側が足の引っ張り合いをして各個撃破されてしまうのと似ている。
ともかく、このブログでは今後も21世紀的階級制社会の到来をテーマにして取り上げていくことにする。
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(追記)
違法な派遣・請負 1年で倍増 是正指導 訪問事業所の51%
大門参院議員に厚労省が報告
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik4/2005-12-05/2005120501_01_1.html
長時間労働・派遣の急増… これが「正しく強く」なのか
日本経団連の経労委報告
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik4/2005-12-14/2005121405_02_2.html
改悪労安法の省令案 過労死対策を骨抜き
医師面接 労働者の申し出必要に
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik4/2005-12-16/2005121614_02_1.html
企業の金余り83兆円 人減らし・リストラで増加
本紙試算 応分の負担求める声
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik4/2005-12-17/2005121701_01_4.html
トヨタに言いたい 1兆円利益の裏、何人泣いたか
「賃上げを」「地域に還元を」 本社工場前に1500人
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik4/2005-02-12/01_01.html
そぞろ日記 トヨタ自動車と総選挙(小泉純一郎の背後に見えるもの)
http://miyau.cocolog-nifty.com/sozoro/2005/09/post_3a9b.html
↑資本主義を破壊してサラリーマンを“奴隷”にしている某企業が政治に介入。
民主主義と企業の関係について、よく考える必要があるのではないか。
(こんなことを書いていると私のブログも消されないだろうか?)
正直正太夫の時評 トヨタと学会
http://blog.goo.ne.jp/nls55h/e/ab95d449200ca8c02f506f035e87ccdb
自動車王国の暗闇―その後の絶望工場
(この方は知らないが、
「負け犬叩きが加速するリスク社会をどう生きるか?」
という新聞広告の文章が気になった。
忘れないようにリンクしておく。)
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